除夜には108の鐘を突くものでございます。
詳しく申しますれば、鐘を108回撞き鳴らし、108個あると申されます人間の煩悩を空へ解き放つ、それが除夜の鐘というものなのだそうにございます。
しかしコナラが思いまするに、人間にそもそも煩悩と名のつくものなど存在しないのではございませんでしょうか。
煩悩という字を辞書にて引いてみますれば、
人間の身心の苦しみを生みだす精神のはたらき。
と書かれ、性欲、食欲などが代表的な例として置かれて参ります。
性欲や食欲など、人間の欲望と申されます物は、身心に苦しみを生み出す物なのだそうでございます。
とは申されましても、コナラにとりましてみますれば、性欲や食欲のないコナラなど、コナラであってコナラであらぬ得体の知れぬ生命体にございます。
性欲はコナラの必要絶対条件、食欲はコナラの必要充分条件。
必要絶対条件が何を表しておりましたか皆目思い出せませぬが、雰囲気的にそういうものなのだと言った心持ちにございます。交わりたいと言い出さぬコナラなど、コナラにあらじ。でございますが故、今日もコナラは「恋人君、セックスしようよ★」と申し、全力にて断られますのでございます。ああこの心の痛みが身心の苦しみなのでございましょうか、この前したのは3週間前だよ、恋人君。
来年の目標は「解脱」に大決定でございます。煩悩滅殺煩悩爆殺。
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