からくり行灯〜大晦日の陣〜
大晦日
それは一年の最後の日にして始まりの日
次の年に備えてすべてを清算し心機一転身を引き締める日
これはそんな日を過ごすからくり行灯の住人の物語・・・
※上記の意味わかんなくても読めるのでここでやめないで頂戴ね★
ケース1:彼氏と彼女の話
女「やだ〜結構混んでる〜。」
男「全く・・・。どいつもこいつもこんな寒い日によくでてくるよな・・・。」
女「でてくるのが当たり前なのよ!!鐘をついて煩悩をなんとかしなきゃ。」
男「だいたいその煩悩とかいうやつの意味がわかんねーんだよ。」
先輩「なんだそんなこともわからんのか。」
男・女「あ、先輩。」
先輩「煩悩とは簡単に言えば欲みたいなものでな。人間にはそれが108つあるといわれてるんだ。それで今日この日に最期の締めとして煩悩を祓うんだ。」
男「へ〜。じゃあ俺の浮気も今年で清算できますかね?」
女「ちょっ何よ!?この前"愛してるのはお前だけ"とか言っておきながらアンタ浮気してたの!?マジ信じられないんだけど!!」
男「うるせぇなぁ・・・、。今日で清算だ清算。ノーカンノーカン。」
先輩「もちろん浮気も清算されるぞ。俺の浮気もこれで清算だ!!」
女「先輩浮気してたの!?私を捨てたのね!!?」
男「テメェも浮気してんじゃねえかよ!!!」
そんな会話に聞き耳を立てながらベンチに座る二つの影があった
彼氏「最近の若者は本当の愛というものをしらないんだな・・・。」
彼女「そうね・・・。性のことに気が向きすぎて本当の愛というものに気づいていないんだわきっと。」
彼氏「俺達の愛は本物だよな?」
彼女「ええ、私達の愛は本物よ。この手の中にあるおしるこのように甘く、せつないの。」
彼氏「彼らにもいつかきっと愛の本当の意味を理解できる日が来るとといいな。」
彼女「ええ・・・。ところで聞きたいんだけど。」
彼氏「なに?俺に答えられることならなんでも聞いてくれ。」
彼女「さっきからおしりのほうがぬるぬるするんだけど・・・。なんでかわかる?」
彼氏「それは俺が君に座るように進めたベンチが実は塗りたてだったということなのさ。」
彼女「・・・ベタね。」
彼氏「ははは・・・。流石にこれベタ過ぎたかな・・・。」
彼女「・・・・・。」
彼氏「・・・・・。」
彼女「・・・・・。」
彼氏「・・・俺達の愛は永遠だよな?」
彼女「それは前向きに善処してみるわ。」
そう言いながら彼女は3cmくらいに畳んだおしるこが入っていたスチール缶を10M先のゴミ箱に投げ入れた
母さん
俺に来年はないみたいだよ・・・
ケース2:多重人格の話
人格1「今年もこれで終わりか・・・。」
人格2(ここは一つ来年へ向けての目標を立てるべきではないか?)
人格1「あーそうだな。それがいい。来年の目標か・・・。」
人格2(そんなに難しく考えなくて簡単にいったらどうだ?)
人格1「・・・それもそうだな。簡単に・・・。簡単に・・・。」
人格2(例えば今年おろそかだった"掃除を頑張る"とか。)
人格1「それじゃあいくらなんでも幼稚すぎるだろ。」
人格2(なら一日一回百円ずつ貯金するなんてどうだ?)
人格1「それもなぁ・・・。こう習字の時間に来年の目標っていう題材でどーんと書いて家に飾れるような目標はないものかね・・・。」
人格2(えらく難しいな・・・。ならこういうのはどうだ?)
人格1「なんだ?どーんと書けるのだぞ?」
人格2(健康第一。病は即座に治す!!)
人格1「うーん・・・。まあこれが一番妥当か・・・。」
人格2(よし。これで決定だな。)
人格1「ではまず多重人格という病から治すことにするか。」
人格2(いいぞ!!その調子だ!!・・・え?)
人格1「とりあえず軽く1ヶ月くらいもう一つの人格を無視してみよう。」
人格2(え?え?いや嘘でしょ?)
人格1「さーてそろそろご飯の支度するか。」
人格2(おーい。聞けって。聞いてよ。ねぇ聞いて頂戴?お願いだから。)
人格1「今日は何にしよう。肉は昨日食べたしなぁ・・・。」
人格2(あんまり俺を怒らせると悪口言ってしまうぞ?いいのか?禿とかでべそとかすごいお下劣な言葉を連発してしまうぞ?)
人格1「やっぱり今日は魚かなぁ・・・。」
人格2(はげ〜はげはげはげちゃび〜ん。ぶっひぶっひお前のかーちゃん若白髪〜。)
人格1「じゃあアジでもスーパーに買いに行くかな。」
人格2(や〜いや〜い多重人格〜。化け物化け物多重人格〜。あ、それって俺のこともはいるのか・・・。)
一週間後
多重人格のその人は身に覚えのないストレスで胃炎になったという・・・
ケース3:少年の苦悩の話
僕は今母方の祖父母の家に来ています
僕達家族は毎年母方の祖父母の家で新年を迎えるのです・・・
祖父「大樹(=僕)。寝る前におじいちゃんとお話しようか。」
僕「いいよ。なんの話をする?」
祖父「そうだなぁ・・・。大樹はお年玉貰ったらなんに使うんだい?」
僕「え〜。言わなきゃ駄目?」
祖父「おじいちゃんにくらい教えてくれてもいいだろう?」
僕「しょうがないなぁ・・・。おじいちゃんだけだよ?」
祖父「わかってるわかってる。それで何に使うんだい?」
僕「絵本を買おうと思うんだ。」
祖父「絵本?そんなのでいいのか?」
僕「僕にとってはそんなのじゃないよ。絵本を買うということはとても大切なことなんだ。」
祖父「・・・何かあったのか?」
僕「・・・聞いてよおじいちゃん。母さんが毎日毎日わけのわからない自作の絵本を読み聞かせてくるんだ・・・。」
祖父「ほう・・・。」
僕「だから僕今度から自分で新しい絵本を買ってそれを母さんに読ませるつもりなんだ。」
祖父「そんなに変なのか?その・・・母さんが作った本というのは。」
僕「うん。あるときはカレーがマッハ3で飛来したりあるときはシンデレラがきびだんごを糞喰らってたりあるときは鬼ヶ島にきびだんごがいたり・・・。」
祖父「それはすごいなぁ・・・。」
僕「でしょ?だからもううんざりなんだよ。今普通の桃太郎読んだら三年は飽きない気がする。」
母「大樹ー!!いい加減寝る時間だから寝なさい!!」
祖父「ははっ。噂をすればなんとやらだ。」
僕「じゃあ僕寝るよ。おやすみ。」
祖父「・・・そうだ!!今日はじいちゃんが絵本を読んであげよう。」
僕「本当?やった!!」
祖父「じゃあ今日はこれを読もうか。」
僕「なになに?」
祖父「"シンデレラと阿弥陀如来"というそれはそれは有難いお話だ。」
僕「・・・どうやら僕はおじいちゃんを過小評価してたみたいだね。」
次の日
祖父「ほら大樹。お年玉だ。これで好きな絵本を買ってきなさい。」
僕「よっしゃああああああああああああああ!!!!!!」
祖母「よかったねぇ大樹。」
兄「おいおいいくらなんでもはしゃぎすぎじゃないか?」
父「大樹がこんな大きな声出すなんて久しぶりだな。」
母「じゃあそれお母さんが預かっとくから渡しなさい。」
僕「嫌嗚呼あアアアアアアあああああああああああああああ!!!!!」
これにて終了
来年は「死んだ犬の目」として頑張らせていただきますので
来年もよろしくお願いします
以上
以下略略
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