エコに対するイメージが変わりつつある。
例えば、エコを意識した各社のCMが、「鳥が絶滅してまーす」みたいな警告型から、「できることからやってこうぜ」みたいな、前向きなものに変わってきている。
例えば、雑誌「ソノコト」が広めた「ロハス」という考え方と生活提案は、スローライフ、健康、シンプル、といった既知のトピックとエコをうまく結びつけることに成功しつつある。
エコって、堅苦しくてピリピリしたものなんかじゃなくて、明るくて、なんだかカッコいいものなのだ。
そのイメージの変化は、社会の末端にいる歩兵のような人間の行動も変える。
この、この俺が、会社で食べたサンドイッチのシールを鼻歌まじりで剥がしたりしている。
ペットボトルよりも紙パックのほうがリサイクル時にエネルギー効率が良いらしい、ということで、できるだけ紙パックを選んでいる。
そして、ちょっとそんな自分がカッコいいと思う。
そう、今モテるのは、エコロジカルな男なのだ。
俺みたいな、絶対自分のことしか考えてないような男が、「実は家で紙パック開いてます」とか言うだけで、もう、女の子は落ちる。これもエコである。
この前美容室へ行ったんだけど、なんか、シャンプーのときに、可愛い感じの子が付いた。で、その子が、
「午前中とか何やってたんですかー?」
と言うので、
「あー、今日は、ずーっと紙パック開いてましたねー(や、ホントに)」
「あー、エコですねー」
落ちたわ。落ちたね。と思ったのですが。
「でも、午前中ずーっとやってたんですか?」
「え、ああ。50個くらいあったから」
「ご、50個?」
すっごいアレだ、盲点だったんだけど、うち、部屋めっちゃ汚いんですよ。エコとかそういうの以前に、紙パックが部屋に50個あるって、よく考えるとおかしい。おかしいっていうか、現実には50個あったんだけど、普通に考えておかしいし。事実、彼女はエコとかもう関係なく、50個という数字に引いている。だから、
「いや、あのねー、まあ、30個」とすぐ訂正したのですが、
「30個?」
まだ多い! 一般人にはまだ多いらしい!
なんかもうめんどくさくなってきたので、紙パックは開いてなくって、笑っていいとも増刊号を見ていたことにしました。ね、もう、なんだろ、直前の発言を何回も撤回して、なんだか良く分かんないし気持ち悪い人、みたいなことになってる。
その後の会話は、弾むはずも無く。省エネトークで。
エコって素晴らしいと思う。
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