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「除夜の」 と冠に付いていた。


とくれば当然、季節は冬だろう。
だけどこれはちょっと困った。正直なところかなり厳しい。
何故なら僕は「冬」という奴が、あまり好きでないからだ。

まず根本的に寒い。寒いと眠い。だから起きたくない。なのに会社には行かなきゃいけない。
で、やっとの思いで起きたかと思えば、今度は着る服がないとくる。仕方なしにTシャツ2枚
重ね着してその上からペラペラのコートを羽織って外に出ればこれがまたとんでもなく寒い。
もう我慢できないくらい寒い。

この時点で「冬」キラい。もう相当キラい。
大体が、起きろ、服買え、我慢しろ、だの「冬」の奴は、あまりにも人に何かを強いすぎる。
そのくせくれるものと言ったら、身も凍るような北風とかやたら粘るボタ雪辺りがせいぜい。
なに?この舐めきった態度。きつい年貢搾り取って自分は贅沢三昧してる癖してこっちが食う
もんないよーって泣きついたら「小作人風情が!」って罵られざま足元に木の根っこポイっと
放られちゃうばりの悪徳庄屋もびっくりなこの所業。 たかが四季の一つごときが、まったく
何様なんだって話だ、

これが例えば「春」とか「秋」とかならば「冬」みたいに色々うるさいこと言ってこない上に、
桜は咲くわ、花見で一杯だわ、サンマは美味いわ、学際楽しいわで言うことナシ。
仮に「夏」だったとしても、せいぜいが暑さに耐えろってくらいのもんで、その分、服装に
関しては極めてフリーダム、経済的にお得な上に気分的にもリラックスできることこの上ない。

つまり「冬」だけなんだよ、こんなにも口やかましいのは。あまりに器、小っちゃすぎる。
新車のシートとか新規購入した携帯電話のディスプレイとか、最初に貼ってあるビニールを
はがさないでそのままずーっと使ってる人ばりに極小すぎる。あ、ちなみにこれ、女が男を
小っちゃいなーと思う瞬間第2位ね。そりゃモテんわー、と思いきやこれが結構モテたりする
らしい。もうこの時点で「冬」きらい、心底きらい。きらいきらいだいきらい。

しかも冬の野郎、年の変わり目が近づくにつれて、ますますそのテンションあげてきやがって、
除夜の鐘もそろそろ鳴ろうかというこの時期に至っては、もはやとどまるところを知らない勢い
って感じ。


例えば、唇の乾燥。朝、起きたら唇から血がツツーって。
なに勝手に人の皮膚ひびわれさせてんのって感じ。

加えて、静電気。ドアノブ触っただけでビリって。
なあ、そのイタズラ面白いつもり?それでお茶目さん気取ってるつもり?

更にはクリスマス。ちょっと街出歩いただけでムカーって。
まったく誰の許可を得て、薄っぺらな愚民ども浮かれさせてんだって話。

でもって、スキー。
行かない?って誘われて、いや、俺やらないから、みたいな返事を返したら、
どうしてやらないの?こんな楽しいこと?みたいな不思議顔されちゃったり。
よりにもよって南国生まれの奴とかに。どっちかって言うとお前アイスホッケーだろ、
みたいなツラした奴に。でも、まあ仕方ないか、だって今の季節は冬だもの、そりゃ
土佐県民も図にのるわー

そんで、区役所。
ただでさえ「火の用心〜(カン!カン!)」がうるさい季節だってのに、この前は天井に
スピーカーくっつけた車をノロノロ走らせながら「見知らぬ電話番号にかけたことによる
料金の不当請求、携帯電話から繋がるアダルトサイトからの架空請求など…」とか何とか、
大音量で流してやがって、あんま音が大きいもんだから、ついつい部屋の窓から聞いてたら、
「Aさんは…支払いに応じ……しまったために…ついに……が………」 
えー、そこで遠ざかって行っちゃうんだーって。思わず部屋飛び出して追っかけそうになった。
まーでも仕方ないよね、だって冬だもの。そりゃ区役所も投げっ放しになるわー

あと入来。日本ハムの入来。
ポスティングシステムで米大リーグ入りを目指していたにもかかわらず、入札球団が一つ
たりとてなくて途方にくれちゃった入来。自由契約にしてやった日本ハム側も正直扱いに
大変困ってる入来。通算29勝28敗3S防御率3.82程度のショボい成績にもかかわらず大リーグ
へ行こうとか考えちゃうその見えなさっぷりも含めてすごいとしかいいようがないあの入来。
でも冬だものね、仕方ない。そりゃイリキもイイキにな・る・わー

ついでに社内の自動販売機。
「おーいお茶」の冷たいの飲みつつ、暖房の効いたポカポカの部屋の窓から外を眺めて、
往来を寒々しそうに歩いている人々見やりながら、そこはかとない優越感に浸るのが
すごく好きだったのに。冬の間の唯一の楽しみと言ってもいいくらい好きだったのに。
ある日、いきなりCOLDからHOTへとクラスチェンジ。しかも「おーいお茶」だけが。
どうして「おーいお茶」、だ・け・がー

そんでもってダイコン。
アスファルト突き破って生えてきたあの元気のいいダイコン。
そりゃ冬だもの。付けられちゃうわ、真っ正直に「大ちゃん」とか。
でもって挙句の果てにポッキンコ。仕方ないよね冬だもの、そりゃ折られもするわー
ついでに地域住民の元気の素も、折・ら・れ・る・わー

で、裕也。
レイ・チャールズに向かって「邪魔だからそこどけバカヤロー」と罵声の裕也。
ニューヨークドールズに向かって「舐めた真似するとブっ殺すぞ」と脅迫の裕也。
自分の立ち位置分かってません世界一な裕也。空気読めてません選手権宇宙一の裕也。
何てったって冬だもの、そりゃ空き巣にも入られるわー
でもって「絶対許さない。早くつかまっちまえ」って出したコメントの最後にヨ・ロ・シ・クー

最後に、この「除夜のテキスト祭」。
いや、色々苦心したのは分かる。
「パフォーマー」とか「メンバー」とか、ありがちにならないよう気を使ったのもよく分かる。
でもよりにもよって参加メンバーのところが、アー・ティ・ストー

そう書いてあるからにはやっぱアーティスティックに書かなきゃなーって振っといて
冬の寒い話をさんざ書きなぐった挙句、
”これじゃまるでアーティスティックならぬアークティック(極寒)だよー(笑)”
って、オチそのものが寒すぎるー、それ本気で書きかけた僕自身も寒・す・ぎ・るー


でも「冬」だから、しかた・なーい、 みんな、みーんな「冬」が、わっるーい









なんでもかんでも冬のせいにすりゃいいってもんじゃないぞ、お前ら。

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